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遊星ボールミル PM 300

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遊星ボールミルPM300は、2つの粉砕ステーションを備え、最大500mlのジャーを用いた粉砕が可能です。1バッチあたり220mlの試料を2個まで粉砕できます。最高回転数が800rpmと高速なため、遠心力が非常に大きく、粉砕エネルギーが非常に高いため、処理時間が短縮されます。

PM 300は、品質管理プロセスにおいて、純度、スピード、細かさ、再現性が最も要求される、事実上すべての産業に最適です。重力加速度の最大64.4倍という大きなエネルギー入力により、メカノケミストリー(共結晶スクリーニング、メカノシンセシス、メカニカルアロイング、メカノカタリシス)のような研究や、ナノメートルスケールの超微細コロイド粉砕に最適です。

パワフルで使いやすい遊星ボールミル

  • 最高速度800 rpm、大型サンホイール
  • 最大投入サイズ10 mm、粉砕粒度0.1 µm
  • 最小12mlから最大500mlの粉砕ジャーを取り扱っていて、2台のジャーを装填する粉砕ステーションがあります。500mlの粉砕ジャー2個、12~80mlの粉砕ジャーは積み重ねて最大4個装填可能。
  • 粉砕ジャー内の温度と圧力を測定するグラインドコントロール。
  • 雰囲気制御用通気カバー
  • 卓上型、タッチスクリーン、保存可能なSOPとサイクルプログラム。試料に応じた乾式・湿式粉砕用の5種類の材質の粉砕ジャーを準備しています。

安全で簡単な取り扱い

  • カバーを開いた状態ではサンホイールがロックされるため、粉砕ジャーを簡単かつ安全に装着できます。
  • 安全スライダーは、ジャーがしっかり装着されていない状態での機械の始動を防止します。
  • FFCS技術により揺れが少なく安定して稼働させることが出来ます。
  • タッチディスプレイによる分かりやすいパラメータ設定
  • 粉砕室の自動換気機能により、粉砕室の冷却が効率よく行われます。
  • プログラム可能なスタート時間
  • 粉砕ジャーへのアクセスが容易
  • 握りやすい人間工学に基づいたクランプユニット

設定とオプション

  • 乾式および湿式粉砕が可能
  • 長期間の試用に適しており、最大99:59:99。
  • プログラム可能な休憩時間設定(冷却時間など)
  • 合計プロセス時間の自動計算(休止を含めた総稼働時間)
  • 回転方向を反転させることができ、ケーキングの影響を最小限に抑えることができます。
  • 使用量(粉砕条件と稼働時間)に応じたサービス(点検・修理)通知機能
遊星ボールミル PM 300 -設定とオプション

再現性

  • スピードコントロールによる再現性の高い粉砕結果
  • 負荷に基づいた、自由度の高い速度設定が可能
  • 12種類のSOP(作業手順)と4種類のサイクルプログラムを保存可能
  • 停電時のバックアップにより、残りの稼働時間を確実に保存
遊星ボールミル PM 300 -設定とオプション

レッチェの遊星ボールミルに代わる最高の粉砕機は?レッチェのミキサーミルです。

人間工学に基づいたハンドリングで、ナノメートル領域までの粉砕が高い精度で得られます。

遊星ボールミル PM 300 安全第一:
クランプ力の自動通知

レッチェの遊星ボールミルは安全性を特に重視しています。堅牢なセーフティスライダーを装備し、粉砕ジャーをクランプ装置で確実に固定しなければ粉砕を開始することが出来なくなっています。この実績のある弊社の機械式固定システムは、安全性の高い方式であるだけでなく、ユーザーがいつでもすぐにサンプルへアクセスすることも可能にしています。対する電子式の場合は機器の不調によりサンプルを取り出すことが出来なくなることもあります。PM300のユニークな安全機能はこれだけではなく、クランプユニットが25Nmの力で固定されると、音と表示でお知らせすることです。レッチェは、この作業を容易にする便利なクランプ固定用治具を提供しています。これら安全に関する機構は特に危険な600~800rpmの高速回転域で使用する場合に、しっかりと粉砕ジャーが固定されていることに寄与しています。

安全第一: クランプ力の自動通知 - 遊星ボールミル PM 300

遊星ボールミル PM 300 PM 300による湿式粉砕とナノスケール粉砕

湿式粉砕は5μm以下の粒径を得るために行われます。小さな粒子は表面に帯電して凝集する傾向があり、乾式でさらに粉砕することが難しくなるからです。液体や分散媒を添加することで、粒子を分散したままにすることが出来ます。

湿式粉砕で100nm以下の超微粒子(ナノスケール粉砕)を作るには、衝撃よりも摩擦による粉砕が重要です。そのためには、表面積が大きく、摩擦点が多い小さな粉砕ボールを多数使用します。粉砕ジャーの充填量は、小径の粉砕ボールが60%程度が理想とされています。

ジャーへの充填、湿式粉砕、試料回収の具体的な様子については、こちらの動画をご覧ください。

動画は、遊星ボールミルPM100での湿式粉砕の様子です。

二酸化チタン 125ml粉砕ジャー

図に示すのは、PM300で二酸化チタン(TiO2)を650rpmと800rpmで粉砕した結果と粉砕にかかった時間です。800 rpmでの高いエネルギー投入により、粒子径はより速く粉砕されますが、高い回転数で粉砕を行う場合は粉砕による昇温に関しても考慮する必要があります(休止時間を設定するなどの対応が必要となる場合があります)。

二酸化チタン 125ml粉砕ジャー - 遊星ボールミル PM 300

0.1mm粉砕ボールを用いたリン酸ナトリウム水溶液中での二酸化チタンの処理時間

レッチェの遊星ボールミルは、メカニカルアロイングやメカノケミカル合成などのプロセスに最適です。通常はPM100とPM200の速度比1:-2で十分です。しかし、反応によってはより大きなエネルギーが必要になります。この場合、PM 400 MAのように、速度比1:-2.5または1:-3.0という、より大きなエネルギーを生み出せる機種がお勧めです。

PM 300は速度比1:-2で動作しますが、他のモデルとは対照的に、最高速度800 rpmと大型のサンホイールにより、64.4Gという到達加速度を実現します。12~80mlの小型粉砕ジャーを4個、または500mlの大型粉砕ジャーを2個使用できるため、メカノケミストリーの研究用途にも使用可能です。

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メカノケミストリーへの応用 - 遊星ボールミル PM 300

遊星ボールミルの設定回転数と到達加速度の比較

遊星ボールミル PM 300 新しい粉砕ジャーによる粉砕結果の向上(直径を大きくし、高さで容量を変えています)

試料調製の性能と結果は、粉砕ジャーと粉砕ボールサイズの選択によっても決まります。新しい粉砕ジャーは、最高回転数800rpmでの長時間粉砕、湿式粉砕、高負荷、最高回転数、メカニカルアロイングなど、過酷な使用条件に対応するよう特別に設計されています。新設計の粉砕ジャーは既存のレッチェ全ての遊星ボールミルでも利用可能です。

50~500mlの粉砕ジャーの底にアドバンスド・アンチ・ツイスト(AAT)と呼ばれる構造を採用しています。これにより、高速回転でもジャーがねじれることなくしっかりと固定され、磨耗や破損が激減します。

50mlと250mlサイズの粉砕ジャーは、従来の "コンフォート "モデルに比べ、直径が大きく、高さが低くなっています。これにより、粉砕結果の向上と、粉砕ジャー製品の直径寸法が3種類のみで全製品をカバーでき、蓋の共通化が可能となりました。

3種類の直径の蓋で対応する粉砕ジャーの容量

    直径1:12mlと25mlの粉砕ジャー
    直径2:50ml、80ml、125ml粉砕ジャー
    直径3:250mlと500mlの粉砕ジャー

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  • 粉砕ジャー容量:12ml / 25ml / 50ml / 80ml / 125ml / 250ml / 500ml
  • 革新的なAAT(Advanced Anti-Twist)機能により、粉砕ジャーをしっかりと固定できます。
  • 7種類の粉砕ジャー全てに3種類の蓋で適合出来るため、柔軟性が高い
  • 気密性と防塵性に優れたOリングにより、材料の吹きこぼれを防止
  • 粉砕ジャーと粉砕ボールの材質は、ステンレス、タングステンカーバイド、メノウ、アルミナ、ジルコニアの5種類。
  • メノウ、アルミナ、ジルコニア、タングステンカーバイドの粉砕ジャーはステンレス保護ジャケット付
  • ジャー本体と蓋の間に溝があるため、ジャー内部に圧力不足が生じた場合、例えばスパチュラを使って蓋を簡単に開けることができます。
新しい粉砕ジャーによる粉砕結果の向上(直径を大きくし、高さで容量を変えています) - 遊星ボールミル PM 300

特殊用途向けアダプター

特別なアダプターを使用すれば、1.5mlのGCガラスバイアルなどの使い捨てバイアルを使用して、遊星ボールミルで共結晶スクリーニングを行うことができる。アダプターは、16ポジションの外側リングと8ポジションの内側リングに配置された24ポジションが特徴です。外側リングには最大16本のバイアルを装着でき、遊星ボールミルPM400を使用した場合、最大64サンプルを同時にスクリーニングできます。内側リングの8つのポジションは、メカノシンセシス研究など、異なるエネルギー入力で試験を行うのに適しています。

特殊用途向け粉砕ジャー&蓋

  • コロイド粉砕や湿式粉砕には、密閉用クランプの使用をお勧めします。
  • この特殊なクランプは、人間工学に基づいて、簡単に取り扱いができるように設計されています。
  • 酸素が粉砕プロセスやメカノシンセシスに影響を及ぼす可能性がある場合など、不活性雰囲気下で作業するために設計された雰囲気制御蓋です。アルゴンや窒素などの気体を粉砕ジャーに導入することができます。
  • オプションで、ジャー内部の圧力と温度を粉砕中にin-situで測定できるシステム PM グラインドコントロールもございます。

雰囲気制御用通気カバーとグラインドコントロールの両方に、様々な材質のインレイ(内蓋)を取り付けることができるようになりました。そのため、材質ごとにご購入いただかなくても、インレイを交換するだけで、例えばスチール製とジルコニア製の粉砕ジャー両方に対応することが出来るようになりました。

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特殊用途向け粉砕ジャー&蓋 - 遊星ボールミル PM 300
GrindControl
特殊用途向け粉砕ジャー&蓋 - 遊星ボールミル PM 300
雰囲気制御用蓋

遊星ボールミル PM 300 おすすめのジャー投入量を紹介

最適な粉砕結果を得るためには、処理する試料の量に合わせた粉砕ジャーの大きさが必要です。粉砕ボールの大きさは、最大の試料片の3倍が理想的です。この法則に従って、各ボールの大きさとジャー容積に対応する粉砕ボールの数を下表に示します。例えば、7mmの粒子を200ml粉砕する場合、500mlのジャーと20mm以上の粉砕ボールを推奨します。この表から、25個の粉砕ボールが必要であることがわかります。

粉砕ジャー
通常容量
試料量 最大投入サイズ 推奨ボール投入量(個)
Ø 5 mm Ø 7 mm Ø 10 mm Ø 15 mm Ø 20 mm Ø 30 mm
12 ml < ≤5 ml <1 mm 50 15 5 - - -
25 ml < ≤10 ml <1 mm 95 – 100 25 – 30 10 - - -
50 ml 5 – 20 ml <3 mm 200 50 – 70 20 7 3 – 4 -
80 ml 10 – 35 ml <4 mm 250 – 330 70 – 120 30 - 40 12 5 -
125 ml 15 – 50 ml <4 mm 500 110 – 180 50 – 60 18 7 -
250 ml 25 – 120 ml <6 mm 1100 – 1200 220 – 350 100 – 120 35 – 45 15 5
500 ml 75 – 220 ml <10 mm 2000 440 – 700 200 – 230 70 25 8

ボールミル粉砕を適切に行うためには、条件設定、粉砕ジャーへの試料投入量が重要となってきます。表を参考に適切な量を守ってご使用いただく事を推奨しています。例外的に、粉砕ボールの数を15%以下減らすことができますが、その場合、アクセサリの摩耗が増加します

非常に硬く、研磨性がある:
工業用ダイヤモンド
非常に硬く、研磨性がある: 工業用ダイヤモンド

試料 11 g
タングステンカーバイド製粉砕ジャー 50ml
タングステンカーバイド製粉砕ボール 4 x 20 mm
粉砕条件 400 rpmで4分間

硬くて脆い:
ソーダライト鉱物
硬くて脆い: ソーダライト鉱物

試料 85 g
ジルコニア製粉砕ジャー 125 ml
ジルコニア製粉砕ボール 7 x 20 mm
粉砕条件 500 rpmで12分間

ナノ粉砕:
酸化アルミニウム
ナノ粉砕: 酸化アルミニウム

試料100g+リン酸ナトリウム溶液190ml
ジルコニア製粉砕ジャー 500 ml
ジルコニア製粉砕ボール 1 kg 2 mm
粉砕条件:650 rpmで3分30秒

温度を低く保つために休止時間を設定

中硬質、強靭:
ポリエステルテレフタレート樹脂
中硬質、強靭: ポリエステルテレフタレート樹脂

試料 125 g
ジルコニア製粉砕ジャー 500 ml
ジルコニア製粉砕ボール 8 x 30 mm
粉砕条件 350 rpmで3分間

遊星ボールミル PM 300 機能

粉砕ジャーは遊星ボールミルのサンホイールの上に偏心して配置されています。サンホイールの運動方向と粉砕ジャーの運動方向は1:2の割合で逆になっており、粉砕ジャー内の粉砕ボールは重なり合った回転運動、いわゆるコリオリの力を受けます。

ボールと粉砕ジャーの速度差により、摩擦力と衝撃力の相互作用が生じ、高い動的エネルギーが放出されます。これらの力の相互作用により、遊星ボールミルは非常に効果的な粉砕を行うことが可能です。